数値による3次元オブジェクト・空間のモデリング基礎

 簡単に説明しますと、複雑な設計、特に大規模空間を覆う巨大な曲面屋根のデザインを、座標値をコンピュータプログラムにより生成する方法で実行することです。


 通常のCADでは、マウスやキーボードによる入力となりますが、座標値を制御するアルゴリズムにもとづいて連続的に数値を出力するプログラムを作成することにより、狙った形状を正確にモデリングすることができます。基本的な技術ですが、基礎的な計算機言語の素養が必要となるため学部教育では教えられません。

 当研究室ではB4の春期のゼミで計算機言語の基礎と共にゼミ学生全員にマスターしてもらいます。この技術をマスターすれば、設計の幅が広がりますから、ダイナミックな卒業制作を期待しています。

平面形の違いによる曲面屋根のイメージの変化1(曲面:EPシェル)
平面形の違いによる曲面屋根のイメージの変化2(曲面:HPシェル)
ディテール表現・・・曲面を構成する部材生成

解 説
上段および中段:それぞれ同じ曲面(上段:EPシェル、中段:HPシェル)に対して、それらを載せる平面の形状によりその表情の違いを比較しています。
下段:曲面の屋根や湾曲した壁の形状をアルゴリズムにより生成するため、その曲面をサポートする構造体の生成もアルゴリズムにより正確に配置できます。ディテール表現の正確さをみてください。

おしらせ
このページで用いている図は、miniCAD(現VectorWorks)のminiPascalを用いて作成したものです。現在はArchiCADのGDLを用いてこれらのスキルを教えています。自習用のテキスト「やさしく学ぶArchiCAD GDLプログラミング ISBN-10: 4767815088」もありますので活用ください。(2013/08/24追記)



http://www.hlab-arch.jp/staticpages/index.php/20070910150141863