2018/01/02 更新
先の二つのようなビジュアルな成果を下支えしているのは基本的なプログラミング・スキルです。当研究室の場合はC/C++系言語を積極的に使うようにしています。修士の学生にはこれらの言語をマスターするように要求しており、個人差はありますがM1春期のゼミで学びます※。また、リレーショナル・データベースは全ての研究で基盤となる技術で、大学院での講義(M1春期)を通してコンセプトを学びデータベースを使えるところまで習得します。
※千葉大内部進学者は学部3年生時にC言語を履修します。
建築の学生は設計課題ではCADを十分使いこなしているようでも、プログラム言語を学ぶ機会があまりないため、たいていのCADソフトに含まれているスクリプトを書ける学生はいません。これは大変惜しいことです。指導していて特に惜しいなと思う瞬間は大空間の課題での大屋根を見たときでしょうか。模型と図面が一致していないことがあります。他の課題とは逆に、この課題の場合は模型の方が学生の設計を忠実に表現しているとみなすのが正しいわけで、すなわち、設計したはずの大屋根のフォルムをCAD入力できない例が多々あるのです。スクリプトが使えればこういうことはありえません。
この状況が少しでも変わることを期待して自習用テキストを書きました(「やさしく学ぶArchiCAD GDLプログラミング」ISBN-10: 4767815088。amazon.co.jpへのリンクはこちらです。)。千葉大学建築の学生はGDL講習会を受講すればよいのですがそれにしても4年生時ですし、3年生以前に学びたい学生や、他大の学生はこのテキストで自習することをおすすめします。特に他大から当研究室に進学を希望している学生はこのテキストでしっかり自習しておくと入室後の研究活動がスムースに始められます。(20130225追記)
研究によっては見た目の成果が地味なものもあり、ホームページではお伝えしにくいものも多いです。商用ソフトを使う場合でも、「素」のままで使うことはまずありません。独自のカスタマイズを施して、研究仮説を検証しています。ぜひ一度研究室を訪問してください。
見た目の成果が地味なものは主として日本建築学会論文集、同技術報告集にまとめられています。建築学会ホームページの 検索サービスで著者欄に"平沢 岳人"と入力してみてください。そうはいってもここ5年ぐらいはビジュアル付きの研究報告ばかりになっていますので、少し古め(1990〜2006)のものをご覧ください。
http://www.hlab-arch.jp/staticpages/index.php/20070910145216376