2021年4月14日(水) 00:26 JST

インプレイス 3Dプリンティング

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  • 2021年3月20日(土) 00:00 JST
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2020年度ももうすぐ終わります。コロナ禍の散々な一年だったのですが、厳しい環境下においても高水準な研究活動を維持する努力をしてきました。修士研究、卒業研究では、例年に負けず劣らずの結果を出してくれました。

そんな2020年度でしたが、今年始めた新しい取り組みに産業用六軸ロボットによる3Dプリントの研究があります。六軸ロボットの特性を活かした初期段階の取り組み、家具の製作をこちらで紹介しています。

  1. ロボットが余るなんて・・・
  2. 「ロボットアーム×3Dプリンター」で何ができる?

これらの記事の評判もなかなかよく、気分良く研究を推し進められたのですが、以上の実験から得られた知見の集大成として、研究室で使うための階段の制作を企画しました。

これまでの実験から、ロボットアームを使った3Dプリンティングで以下のことが出来ることがわかっています。

  • サポート材を使わない自由な形状の造形
  • 異なる積層パターンを組み合わせた造形
  • 積層面の選択に幅広い自由度

これまでは、従来の3Dプリンターと同様に、水平な作業面上での積層による造形を中心に行ってきましたが、今回は、水平面以外の傾いた作業面での造形を特に意識し、また、異種の材料上に直接その場でプリントする技術を試行しました。ロボットで3Dプリンティングを始めるときに最も強く意識したのはロボットはある程度動けるということです。今回の実験ではロボットは固定台仕様なのですが、走行台に載せることでプリントしたい場所でプリントする、そんな芸当が可能です。

今回の実験では、階段の側桁にロボットの前に来て貰いましたが、その反対に、ロボットが階段の近くまで行って作業することも可能なのです。このような必要な場所で必要な3Dプリントをすることをインプレイス・プリンティングと名付けました。もう少しよい用語があるかもしれませんが、本記事のタイトルはここから来ています。プログラムを書かられる方ならインライン展開からの発想だといえば納得して頂けるでしょうか。

階段の側桁部材なども微妙に角度を振ってありますが、これは木工ロボットによるものです。こちらも大工技能としてはそこそこ高度ですが、木工ロボットそのものでは遙かに複雑な形状の加工を既に実現していますので、この後は特に言及しません。木工ロボットの近況報告は2021年度春に予定しています。

丸太材を位置姿勢推定しながら加工する

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  • 2021年2月15日(月) 14:43 JST
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丸太材でできた階段を制作しました。丸太材を機械加工するのは容易ではありませんが、コンピュータビジョンによる位置姿勢推定によって実現しています。この記事ではその加工手法を階段の制作過程を通して紹介します。

通常なら、木材の加工は製材を起点とします。製材であれば、予め製材をどこに置くかを決めておいて、その位置に合わせて加工パスを生成し、製材をその位置に設置してから加工をします。製材は側面がすべてほぼ平面なので、平面を把持機構に当てるなどして決まった場所におけますが、丸太材は安定して置ける面を持たず、決まった場所に置くことが困難です。

そこで、加工機への丸太材の設置しやすい場所の選択を優先し、実際に設置してからその位置姿勢を推定することで、事前に用意した加工パスを修正して適用可能としました。

これには、位置姿勢推定手法を新たに開発して対応しました。

3号機 ようやく お披露目

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  • 2020年9月 1日(火) 12:00 JST
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昨年度末にロボットそのものは設置済みでしたが、きちんとお披露目できるまでに半年もかかりました。理由は例のコロナのせいで、学生と一緒に密な環境下で作業することができず、私一人でのんびりやっていたからです。ロボット加工機の開発でこの先論文が出にくい(技術的には整った)段階に至り、専従の学生を配置しなかったこともありますが。

そういうわけで、春から一人でセットアップをしていましたが、昨年までのように数人同時に分担してロボットを操作していたときには気づかなかった問題に直面しました。いざ一人になると全てを手許に置かないと安全に作業できないのです。


切削した相欠きの寸法を確認(写っている作業員は学生ではありません、為念)

5軸加工機の改良

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  • 2020年8月10日(月) 16:45 JST
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当研究室では、施設管理者の好意により、数年前から自由に使える屋外展示スペースをキャンパス内で借用しています。このスペースには大きめの木造作品を年2回制作して展示することにしており、現在はレシプロカル構造のタワーと多面体を展示中です。コロナ禍でゼミ運営にも不自由する昨今ですが、そういう状況でも新しい作品の計画をしぶとく進めており、恒例の秋のオープンラボでのお披露目を目標に、細々とですが活動しています。


5軸加工機による加工 作品 小皿<梅>
(関連リンク)
レシプロカル多面体、展示中です
レシプロカル構造、どう造ったか?
レシプロカルタワーを制作しました

これらの木造作品の制作においては、当研究室で独自開発中の5軸加工機を主に使用していますが、タイトな制作スケジュールのなかで、加工機システムとしてはアドホックな部分を少し残してしまっていました。期限までに作品を完成させることが第一優先ですので、スマートとは言いがたいワークフローでもだましだまし運用せざるを得ませんでした。

しかしながら研究室の学生は毎年のように入れ替わりますので、アドホックな部分を放置しておくと「これはどうするの?」とか「あれはどうするんだっけ?」のような事象がたびたび発生します。知識を属人的な状態で放置しておくと、たった数年であってもノウハウの継承が難しくなっていきます。

これまでは5軸加工機の精度や機能の向上を優先してきましたが、開発そのものが一段落ついたのもあり、次のステップに進む前にシステムの整理を行うことにしました。コロナ禍でアクティビティが落ちたことも見直し作業に踏み切る切欠になったと思います。

今回見直したのは大きく分類して以下の4項目です。

ロボットが余るなんて・・・

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  • 2020年7月 9日(木) 09:37 JST
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数年前に、エイヤッとそれこそ清水の舞台から飛び降りる決意でロボットを導入してから、あれよあれよとロボットが増え、すでに他所に移籍したものも含めると計8機のロボットが研究室にやって来ました。8機目の方はしばらく先になりますが、今回はその初代ロボットを活用した研究の紹介です。


3Dプリントロボット

メーカー名は伏せますが、このロボット、不具合が多くて本当に困りました。木材の切削など、振動が出る仕事をさせるとエンコーダが狂うのです。何度も修理を依頼しましたが、部品が日本国内にないことがあったり、本当にちゃんと働いている期間が短い、そんなロボットでした。大学の研究室の場合、顧客の依頼を納期までに仕上げる、そんなクリティカルなデッドラインはないのでなんとか使ってこられましたが、翌年以降、普通に動くロボットが研究室に入ってくると、木材切削からは退役しその後はタイル並べを細々と続けていましたが、いつしか電源も結線されることなく床にぽつんと放置されてしまいました。

論文の締め切りはあります。為念。

そんな様子を見て不憫に思ったのか、M2の学生が「オレンジ君を使って何かしたい。人間用の3Dペンをロボットに持たせてみたらどうなるか、確かめたい。(注:脚色しています)」と申し出ました。人間用の3Dペンはおもちゃカテゴリーの製品ですので高価ではありません。ロボットへの装着は3Dプリンタでパーツを自作すればよく、低予算で試行できるのでやってもらうことにしました。

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