建築でコンピュータ、する?
2024年12月13日(金) 02:04 JST
オープンラボ中止代替企画、修士2年の研究中間報告、第二報です
普通なら3軸で動く3Dプリンティングを6軸にできたら色々な変化を付けられて面白いかもと、という発想からこの研究を始めました。ロボットで3Dプリンティングするために、まずは市販の3Dペンを持たせて、フィージビリティを確認することから始めました。
3Dペンではフィラメントの吐出速度は決まっており、最初期の実験ではロボットからの信号で吐出のon/offのみを制御しました。一定速度でペン先を動かし、その前後で3DペンのON/OFFする指令を連続させた積層パスです。ここからさらに進み、積層中のロボットの速度を細かく制御することで、積層高さと吐出量を調整するようにしました。最初段階の実験についてはこの記事 「ロボットが余るなんて・・・」で紹介しています。
本記事では、その後の試行錯誤について紹介します。
肌寒い日が増え、すっかり秋らしくなった今日この頃、、、。例年ならばオープンラボを行って賑わっていたことを考えると少し寂しくなります。 残念ながら今年はコロナウイルスの影響で千葉大学の学祭も無く、同時に開催していた平沢研究室のオープンラボもできませんでした。 本来ならオープンラボに代わるコンテンツを大々的に用意すべきなのでしょうが、今年は修士2年生の研究を報告するという形にしたいと思います。
最初に報告するのは曲木の研究です。曲木とは簡単に言えば木を曲げる技術の事で、蒸気を使う方法やスリットを入れる方法等がありますが、本研究では主にスリットを入れる方法で曲率を制御していきます。
千葉大学で開催予定であった建築学会大会(関東)、残念ながらコロナ禍の影響で大会は中止となってしまいました。 建築学会各委員会の先生方のご尽力で代替のオンライン発表会が開催され、当研究室からもいくつかの発表を行うことができましたので見ていただいた方もいらっしゃるかもしれませんが、研究室からは以下のタイトルにて計10本の梗概の投稿を行いました。この記事では簡単なビジュアルとともに各研究について紹介したいと思います。
毎年、大学祭にあわせて実施してきましたオープンラボですが、大学祭が中止となりましたので、オープンラボも中止することになりました。研究室に不特定多数の方をお招きすることがそもそもできません。
ほぼ毎年の常連さんやOBOGが顔見せしてくれる楽しい催しですし、また、現役学生にとっても、日頃の研究で培ったスキルを発揮する絶好の舞台でしたので、本当に残念です。コロナ禍が早期に解消し、2021年のオープンラボは何事もなく開催できることを切に願っています。
今年は屋外展示の大型のオブジェも用意していたのですが、この作品は残念ながら千葉大学でご覧頂くことはもうありません。短期間ですが別の場所に移設した後、解体することになっています。
昨年度末にロボットそのものは設置済みでしたが、きちんとお披露目できるまでに半年もかかりました。理由は例のコロナのせいで、学生と一緒に密な環境下で作業することができず、私一人でのんびりやっていたからです。ロボット加工機の開発でこの先論文が出にくい(技術的には整った)段階に至り、専従の学生を配置しなかったこともありますが。
そういうわけで、春から一人でセットアップをしていましたが、昨年までのように数人同時に分担してロボットを操作していたときには気づかなかった問題に直面しました。いざ一人になると全てを手許に置かないと安全に作業できないのです。