建築でコンピュータ、する?
2024年10月 8日(火) 14:20 JST
2012年11月8日 更新
2012年11月6日 初稿
多数のご来場ありがとうございました。今年は例年にもまして幅広い年齢層に加え、建築業界の方々もちらほらお見かけできました。会場の様子、展示物の紹介については、準備ができたものから掲載いたします。
参考:オープンラボの予告記事はこちら。
ジオデシックドームはジョイント部分を3Dプリンタで造形しロッドをひとつづつはめ込む方法で制作していきました。 光源部分も自作し、全方位を照らせるよう3DプリンタでLEDをはめ込むベース部分などを設計、出力をしました。
建築は部品の集合体です。用いられる部品は多数ですが、大空間の設計などではその多くが対称性をもった図形や同一部品・ユニットの繰り返しによるもので、その種類は概ねいくつかに限られているといえるでしょう。これには部品一つ一つの設計、またその生産効率などの問題が関係していると捉えることができます。3Dプリンタが徐々に利用されはじめ、部品の生産方式も変わってくることでしょう。このプロジェクトでは、全体の形状の定義をすると、これを構成するための部品を自動生成するシステムの構築し、フォリーの制作を行ないました。
今回の制作ではカーボンチューブの構造を模した形を、配置する空間の用途に応じて微妙に変形させました。
部材長さ、ジョイントと各部材の接合角度はすべて異なっています。部品の自動生成プログラムによって各ジョイントの形状とロッドの長さを計算しています。ジョイントは3Dプリンタで出力しています。ロッドはコストの問題もあるので人の手で部材を切断して用意しました。自由な形態定義とその生産が可能になると、面白い形の建築がいろいろと現れてくるかもしれませんね。
このフォリーはしばらくジオデシック照明と併せて玄関ホールに常設することになっています。
7月のGDL運動会の作品として紹介した声の建築がパワーアップして帰って来ました。
声の建築は、音声を入力して建築を生成するプログラムです。音が持続した時間が建物の高さとなり、ある瞬間での音の大きさが対応するフロア(階)の大きさになります。
(詳しくはこちらの声の建築を御覧ください。)
一つ目は物理演算エンジンを用いて声の建築の街に現実世界のような物理環境を導入しました(写真:中)。
上手く音声を入力しないと建物が崩れます。
大きな声を出すと近隣の建物に攻撃(?)もできます。
二つ目はKinectを利用して街を飛べるようになりました(写真:右)。
腕を羽ばたくように動かすことで、声の建築の街の上を飛ぶことができます。
スピードとピッチを決定するパラメータにこだわり、Kinectからの入力がなくても紙飛行機っぽく漂うというファンシーな機能になっています。
昨年度版から大きくバージョンアップし、CGのインテリアが現実の床に影を落とすようになりました。マーカ上の平面に黒いプレーンオブジェクトを配置し、そのアルファ値の設定にシャドウマップを利用することで影を再現しています。ARシステムの改良以外にも、インテリアを複数置ける、移動・回転がスムーズに行える、照明の設定ができる、インテリアの諸情報を閲覧できるなどユーザインタフェースを見直し、より実用性の高いWebアプリを目指しました。バージョンアップ版のWeb公開を下記のURLにて近日予定しています。お楽しみに。
http://hlab-annex.ta.chiba-u.jp/webar/WebAR_InteriorDesignSimulator2/(※現在工事中)
伝統木造建築の継手・仕口を使ったパズルを製作しました。パズル化にあたって寺社建築の構造を基に模型化し、多種多様な継手・仕口を盛り込んでいます。個々の納まりの面白さもありますが、組み上げる順序までも考えて設計されているため、研究室のメンバーも苦戦するほどのレベルになりました。パズルの作成手順としては、CADでモデリングしたパズルを物理演算エンジンでシミュレーションし、3Dプリンタによる造形を行うといった手順をとりました。
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