2018年5月22日(火) 01:24 JST

HDDのマウンタを三次元プリンタで作る

  • 2014年2月23日(日) 20:28 JST
  • 投稿者:

家電量販店などに家庭用のものも出回るようになり、三次元プリンタもずいぶん身近な存在になったような気もします。皆さんなにを作っているのだろうと調べてみると、ちょっとした(壊れてしまった)部品なんかを作ったりしている話もあり、新しいDIYツールとしている方も多いようですね。

さて、最近、本研究室でもちょっとした部品を(精度試験を兼ねて)出力しました。作ったのは、3.5インチ->5インチの変換マウンタです。買った方が安い、ごもっともですが、経緯としては以下の通りです。

サーバ用のコンピュータを更新するついでに、古くなったNASの機能も新しいコンピュータに代替してもらおう、と考えたのですが、新しく用意したコンピュータには、ハードディスクの取り付けによく使われる3.5インチのベイが一台分足りず、必要な数のハードディスクがセットできません。ちょうど5インチベイに空きが一つあったので、そこにハードディスクを置こうと3.5インチ->5インチの変換マウンタを探したのですが、処分してしまったのか見つかりませんでした。処分したものを買い直すのは少し悔しい、、、ということで三次元プリンタで作ろうとなりました。


5インチベイに直接ハードディスクを取り付けられるようなマウンタを作る方針も考えられたのですが、大きい部品を出力すると三次元プリンタの材料費がかさんでしまいます。また、マウンタにハードディスクを取り付けるためのネジ穴が強度的に不安(付属のネジが貫通できるように材を薄くする必要があります)です。そこで、余っていた3.5インチ用のマウンタを再利用することにしました。ややこしいですが、3.5インチベイのマウンタに取り付けたハードディスクを5インチベイに取り付けるための下駄を設計します。

適当なモデリングソフトウェアをつかっても良かったのですが、ちょっとした頭の体操ということでGDL(本研究室ではおなじみのArchiCAD付属のモデリング言語です)で、寸法を測りつつプログラムを書いていきます。以下のようなコードで5インチのベイに入るような下駄をモデリングし、三次元プリンタで二つ出力します。変数が多いですが、出力の精度的に大切なのは5インチベイ全体の幅(w)と、3.5インチのマウンタの幅(sw)、そして、最終的に本体に取り付けるときに必要になる円柱状の出っ張り(☆)です。

w = 0.146 : sw = 0.113 : sh = 0.069 !! w : 5インチベイの幅、sw : 3.5インチのマウンタの幅
b = ( w - sw ) / 2
sb = ( sw - sh ) / 2
d = 0.020 : y = 0.020 : t = 0.003 : dt = 0.002 !! d : 奥行き、y : 高さ
hz = 0.015 : hr = 0.003 : hh = 0.003 : hx = 0.005

ADD 0, hz, hx
ROTY - 90
CYLIND hh, hr !!☆
DEL TOP

ADD w, hz, hx
ROTY 90
CYLIND hh, hr !!☆
DEL TOP

PRISM 12, d,
	0, 0,
	w, 0,
	w, y,
	w - b, y,
	w - b, t,
	w - b - sb, t,
	w - b - sb, t + dt,
	b + sb, t + dt,
	b + sb, t,
	b, t,
	b, y,
	0, y

出力した下駄を3.5インチのマウンタに貼り付けて、3.5インチ->5インチの変換マウンタを作り、ハードディスクを取り付けます。今回は3.5インチのマウンタに合わせて黒いABSで出力したので雰囲気もなかなか良いです。出力の精度も良く、3.5インチのマウンタをちゃんと挟み込むことができています。

早速、コンピュータ本体に取り付けてみます。すごくわかりにくいですが、DVDドライブの下に付いているのが今回作成した自作変換マウンタに取り付けたハードディスクです。ケース側には、左右にレールが加工されていて、ここに出力した下駄の円柱状の出っ張りを合わせて奥にスライドさせていきます。差し込み終えると「カチッ」とロックがかかるのですが、このロックともうまく噛み合っています。まだコンピュータの運用は行っていませんが、とりあえずいい感じにセットできているかと思います。

以下のコメントは、その投稿者が所有するものでサイト管理者はコメントに関する責任を負いません。