建築でコンピュータ、する?
2024年9月20日(金) 08:49 JST
経済産業省が主催するInnovative Technologies2013に、当研究室によるAR による建築施工支援が採択されました。ニュースリリースはこちら です。採択された技術は日本科学未来館で展示されます。未来館での展示については以下のリンク先を参照ください。
さて、ARの研究は、当研究室の発足当時(2004年)から継続しておこなっていますが、ここ数年は屋外での活用(主として景観評価)を中心に活動してきました。その一方で、建築施工現場での応用の可能性も探ってきました。積極的にARという用語を使っていませんが、写真測量や工事写真とCAD(BIM)モデルとの相互参照などは、実は、基本となる技術をARと共有しています。以下のURLはこれまでアナウンスせずにひっそりと公開していましたが、建築の3次元モデルと写真との協調の例です。これらも広義のARと見なせます。写真測量については論文になっているものもあるので、実績等の論文リストから論文名で検索してください。ネットで読めるものが多いと思います。
他方、3Dプリンタを導入してしばらく経ちますが、ケンプラッツの記事にもありますように、当研究室では実物と同じ部品単位で出力して組み立てるような使い方をしていますので、アセンブルの際の誤差が以前からとても気になっていました。部品分割→アセンブルで生じる誤差の解消は、現実の建築施工と同じように配慮が必要です。
話が長くなりましたが、上述の施工時の配慮にARが使えないか?と考えて作った技術デモが今回Innovative Technologies2013に採択されたものです。この技術デモでは、作るのが難しいテンセグリティをできるだけ設計通りに制作するためにARを援用しようというものです。重複するので説明を省略しますが、詳しくは先述の◇採択技術一覧のリンク先をご覧ください。
建築プロパーな方々には、ARにはさほど興味がないと思われますので、技術デモのフィールドとなったテンセグリティの写真も紹介しておきます。これはテンセグリティで曲面を支持する構造体を作ろう(みたままですね)というプロジェクトで制作したものです。このプロジェクトそのものの詳しい説明は記事を改めたいと思います。まずは9月30日(月)に鉄鋼連盟の研究助成の成果発表会でプレゼンしますので興味のある方は鉄鋼連盟までお問い合わせください(※)。
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